無垢の床は、傷がつきます。水をこぼすと跡が残ります。でも、それが嫌で合板フローリングを選ぶのは少しもったいないと思っています。無垢材は傷を削り直せます。色が変わっても、それが味になります。大切なのは、年に2回のワックスがけです。

無垢フローリングのお手入れと蜜蝋ワックスの使い方

蜜蝋ワックスを使う理由

市販のフローリングワックスの多くは、アクリル樹脂や石油系溶剤を含んでいます。これらは木の表面に膜を作り、木が呼吸できなくなります。蜜蝋ワックスは木の内部に浸透し、水をはじきながら木の動きを妨げません。塗るたびに木が少し深い色になっていく変化も、蜜蝋ならではです。

塗り方の手順

まず床を乾拭きして、ほこりと汚れを取ります。蜜蝋ワックスを布に少量取り、木目に沿って薄く伸ばします。厚塗りは逆効果です。塗った後、15〜20分置いてから乾いた布で磨きます。力を入れて磨くほど、艶が出ます。1部屋(約10m²)で使うワックスの量は、大さじ2〜3杯程度です。

頻度と季節

年2回が目安です。梅雨前(5〜6月)と、乾燥が始まる前(10〜11月)に塗るのが理想的です。夏は木が膨張し、冬は収縮します。この動きに合わせてワックスを補充することで、割れや反りを防ぎます。子どもが走り回る部屋は年3回でも良いです。

傷がついたときの対処

浅い傷は、濡れた布を当てて蒸気アイロンをかけると木が膨らんで目立たなくなります。深い傷は、サンドペーパー(120番→240番の順)で削り、蜜蝋ワックスを塗り直します。合板フローリングではできない修繕です。「傷がついたから張り替え」ではなく、「傷がついたから直す」という発想が無垢材の良さです。

私たちが施工した床には、蜜蝋ワックスのサンプルをお渡ししています。長野の養蜂家から仕入れた蜜蝋で作ったものです。使い方が分からなければ、いつでも連絡ください。