梅雨から夏にかけて、日本の家の中は湿度が70〜80%を超えることがあります。エアコンで冷やしても、壁がビニールクロスだと湿気を吸わないため、体感的なじめじめ感が残ります。漆喰の壁は違います。湿度が上がると吸い、下がると放出する。この「呼吸」が、夏の室内環境を変えます。

漆喰が湿気を吸う理由 ¶
漆喰の主成分は水酸化カルシウム(消石灰)です。この素材は多孔質で、表面に無数の小さな穴があります。湿度が高いときは水分子をこの穴に取り込み、湿度が下がると放出します。1平方メートルの漆喰壁が1日に吸放出できる水分量は、条件によって20〜30g程度とされています。部屋全体の壁が漆喰なら、エアコンの補助として十分な効果があります。
ビニールクロスとの違い ¶
ビニールクロスは湿気を通しません。壁の内側に湿気が閉じ込められ、結露やカビの原因になります。漆喰は湿気を通すため、壁内部の結露が起きにくいです。ただし、漆喰の下地に防湿シートを貼ってしまうと効果が半減します。私たちが施工するときは、下地の通気性を確認してから漆喰を塗ります。
珪藻土との比較 ¶
珪藻土も調湿素材ですが、漆喰より吸湿量が多く、乾燥速度がやや遅いです。洗面所や寝室など、湿気が多い場所には珪藻土が向いています。リビングや和室には漆喰の白さと質感が合うことが多いです。どちらが良いかは部屋の用途と好みで決まります。現地を見てからご提案しています。
夏に塗り替えをすすめる理由 ¶
漆喰の施工は、気温15〜30度、湿度40〜70%の環境が適しています。梅雨明け後の7〜8月は、この条件に近い日が多いです。また、夏に塗り替えると、秋冬の乾燥シーズンに入る前に漆喰が十分に硬化します。冬に塗ると乾燥が遅く、ひび割れのリスクが上がります。
漆喰の壁は、塗り直すたびに少し白さが増します。10年後に塗り直せる壁を作ることが、私たちの仕事です。気になる方はまずご相談ください。